Fedora43の変更点
Fedoraの変更点シリーズ
過去リリース分の記事は、以下のリンクを参照してください。
お伝えしたいこと
Fedora 43のリリースノートを読んで、個人的に気になった項目をまとめます。
公式情報の見方
Fedora 43の変更点は、以下のリンクに載っています。 概要はリリースノートに、詳細情報はChange Setsのページに書いてあります。
Change Setの各サブタイトルのリンクから詳細情報に飛べるようになっています (下図赤枠部)。 詳細を知りたい時に便利なので、こちらも活用ください。
Fedora 43の既知の問題は、以下にまとめられています。
他バージョンのFedoraについて知りたい場合は、以下のリンクを参照してください。
- Fedora Docs - Fedora Linux User Documentation → 右上から該当バージョンを選択してRelease Notesのリンクに移動
- Fedora Wiki - Changes
- Ask Fedora - Common Issues - all - (tag未指定) → ページ上部にて
tagsをf43 (Fedora43) など適切なバージョンに指定
Release Notes & Changes
/bootのパーティションサイズの推奨値が1 GBから2 GBに変更
Fedoraインストール画面 (Anaconda) においてパーティションを設定する際、/bootパーティションのデフォルト値 (推奨値) が従来の1 GBから2 GBに引き上げられました。
背景として、ファームウェアやinitramfsのサイズ増加により/bootの容量消費が増加傾向にあることが挙げられます。
経緯を辿ると、/bootの推奨サイズは2016年に500 MBから1 GBに、そして今回2025年に1 GBから2 GBに引き上げられています。
未来のことはわかりませんが、今後もサイズが増えるかもしれませんね。
今回の変更によって、既存のFedoraユーザが直ちに影響を受けることはありません。
「/bootの容量消費がFedora 43で突如増加する」という話ではなく、あくまで「/bootの消費量増加の傾向を鑑みてデフォルト値を見直した」ということであるためです。
慌てて/bootの拡張を検討する前に、まずは現在の消費量を確認してみてください。
GPUを搭載しているのでない限りは、おそらく消費量は500 MiB弱だと思われます。
(※) 私は慌てて拡張した側の人間です...(笑)
df -h /boot # Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on # /dev/nvme0n1p2 7.9G 420M 7.1G 6% /boot
「自分はどうしようか」と迷っている方向けに、Fedoraコミュニティの掲示板に興味深い投稿がありましたのでご紹介します。
Systems with <=1 GB /boot partition may see “need more space” error during system update
以下に要点をまとめます。
/bootの容量消費が増加傾向にある理由/bootの容量消費が1 GBを超えやすい構成- 回避策として、
/bootの容量を一時的に減らす方法- 以下のような方法で
/bootの容量消費を抑えること - システムアップグレード前に古いカーネルを1つアンインストールすること (参考:
rpm -q kernel)- 以下のコンテンツを持つ
/etc/dnf/libdnf5.conf.d/00-kernellimit.confのようなファイルを作成し、kernelの保管世代数を2に減らす
- 以下のコンテンツを持つ
- 以下のような方法で
[main] installonly_limit=2
一方で、恒久対策として/bootを2 GBに拡張する手段としては、以下の2つの方法が挙げられます。
Can’t extend boot partition despite unallocated space
- 再インストール
- データを外付けHDDなどに一時的に退避する
- Fedora 43を新たなパーティション構成で新規インストールする
- 退避したデータを書き戻す
- (えんでぃ補足) バックアップ時の具体的な手順 (書き戻す際はrsyncの引数を逆にして実行するだけ)
- LinuxをLive USBから起動する
- PCのローカルディスクとバックアップ用ディスクをマウントする
- PCのローカルディスクのマウントポイントに
cdする - rsync -a -ADHRSX -vi --delete --force --stats . \<path-to-backup-area>のようなコマンドで、ローカルディスクを丸ごとバックアップする
- GPartedで
/bootパーティションを拡張する- 操作をミスるか不具合を引き当てるとデータが消えるので、事前にバックアップを取る必要がある
- (えんでぃ補足) GPartedによる/bootパーティションの拡張で実際に対応したので、参考にしてください
Bugs
system upgrade後、一部のサービスが勝手に無効化される
- Nftables service disabled on upgrade to Fedora 43
- MTA services (postfix, sendmail, exim, opensmtpd) may be disabled on package update in specific circumstances
以下のサービスを元々有効化している方は、アップグレード後に勝手に無効化されていないか確認したほうが良さそうです。 元々有効だったものが無効化されていた場合は上記URLを参照し、対処法を調べてみてください。
nftables.servicepostfix.servicesendmail.serviceexim.serviceopensmtpd.service
確認コマンドは以下のとおりです。
もしFedora 42時点でenabledが返ってきたら注意しておいてください。
systemctl is-enabled nftables.service postfix.service sendmail.service exim.service opensmtpd.service # disabled # not-found # not-found # not-found # not-found
私は上記サービスを使っていないデフォルト構成だったので、特に影響はありませんでした。